❝質問する❞というスキル
について、事例付きでその大切さを解説します。
(身に付けたあとも本当に役立っているスキルです。)
また、以下の3点も新人期間に必須のスタンスなので合わせて覚えておけるとベストです。
- 目の前の仕事を本気で取り組む。
- 工夫して取り組む。
- 視点を変えて捉えてみる。
これだけでビジネスマンとして劇的な成長になることがあるんだと知ってほしいです。
質問するスキルが身についているだけで
3つのスキルと評価/評判 が手に入ります。
日々もんもんと、もしくはただ辛い辛いと働いているだけの『がむしゃらヤング』にこそ、勇気と希望が与えられればと願っています。
そして、明日からでも周囲よりも突き抜ける力を兼ねそなえられる様に、なるべく実践的に伝授していきます!
【オープンクエスチョンとクローズドクエスチョン】
まずは、
社会人デビュー直後に必ずぶち当たる
分からないことを人に聞く
について。
そう! 質問をするスキルの話です。
若いうちは 何かと質問したいことは尽きないですよね。
- 意欲が高いから。
- またその高さをアピールするために質問する姿勢を見せる。
とかもあると思います。
それも大事。
だけれども、
この質問をするという行為をもう一歩ていねいに取り組むだけで、
「論理的思考力」
「建設的対話力」
「時短スキル」
と
上司からの好評価
の 3つのスキルと評判 が手に入ります。
せっかく質問をするのなら、その機会は自分自身が成長する大チャンスだと認識しましょう。
僕も最初は意識したことすらなかったです。
「質問したい」という衝動をそのままぶつけ「答えを得る」という刹那的な反応。
上司からは「質問すること自体が目的」と、勘違いされてもおかしくない日々だったかも。(語尾を疑問形にしてしゃべってるだけのやつ。)
でも、結局これだと相手からも
「~~なんじゃないのかなぁ?」
という具合で
明確な答えは返ってこず、
アドバイスを得るだけ。
むしろ「解らない」とか「そうだよね、確かに難しいよね」と“同情?”されるといった。。。 答えになってない答えが返ってくるばかり。
そして答えに向けて結局、自分でまた時間をかけて考える……。
時間をムダにしている感もすごかったかな。
この状態のままだとタチが悪いのは
コミュニケーションはしているけど、何も前進はしていない。
それでいて仕事をした気にはなってしまう……。
という危うさ。
これに溺れ、不毛な時間を過ごしていたという結末。
こんなのばっかしだった 駆け出しの僕。
例えば上司に対して…
僕 「○○さんから△△の件に関して反対意見のメールが返ってきました。僕の提案メールの何に納得いかなかったんでしょうか?」
(これは、なんで反対するんだよという感情を理解してほしく、質問という体裁をとり、解決策への思考も相手に委ね、ただ甘えてるだけ。が正解)
上司 「メールの内容が○○さんの利害にマッチしてないって事じゃない? もしかしたら文章の言い回しが気にさわる表現だっただけかもよ?」
(「きみ、考えてから言ってる? とは今は言わないでおくか。ヒントにはなるように答えてあげよう。」と僕を思んばかって返答し て あ げ て い る。 が正解)
(という構図。。。)
こんなコミュニケーションでした。
若い頃やりがちかもしれません、
だって学生までは、これでよかったわけじゃないですか。
「先輩! あいつ何で来ないんすか?」
「本当だよな、ノリ悪いよな。」
「もううちらだけで盛り上がりましょ。」
「そうだな、そのうち来るべ。よし行こ!」
こんなんでよかったでしょ?
さっきの上司との問答はというと:
僕は反対されたことが、
『反対されたー、ショックー』と反応し
メールの内容が弱いからだ と解釈し
「何が原因だと思いますか?」と
上司に分析を依頼している構図
だと捉えられます。
実はこれでは、
ヒジネスコミュニケーションという面で見れば
たんなる独り言でしかない。
無意味。
厳しく言うと無視されても文句言えないレベル。
上司からしてみれば、
- 知るかぼけ。
- 自分で考えろ。
- ○○さんと直接やりとりすれば?
というのが本音でしょう。なのに、
新米の僕に対し優しく、とおわましに
「もう一度やりとりを解析してみれば?」
と提案くださっています。
つまり、
質問したけど、答え には ち か づ き も していない
というとこ。
これでは質問スキルは0です。
では次はどうでしょう?
僕「△△の件、○○さんから反対との意見をもらいました。よって今はお力添えいただけない様なので、次の2案で悩んでます。どちらが良いと思いますか?
1. パートXの部分だけもう一度お願いしてみる
2. 改めて別の担当者をあたってみる
なお、2 の場合、ご紹介いただける部署の問い合わせ先担当者名をご存知でしたら是非教えてください。」
かなり質問そのものが
練りに練られている感ありますよね。
あなたが上司の立場ならどうですか?
反応しやすくないですか?
答えやすくないですか?
この新人たのもしいって印象まで受けちゃったりしませんか?
ポイントはというと
こんどの例では、上司に対して、
分析や仮説立ての依頼ではなく、
ましてや、愚痴や甘え、ぼやき でもなく、
- 「意見の要求」
- 「選択肢への決断」
- 「情報の開示依頼」
と会話にしっかりと
果たすべき目的が含まれていますよね。
これがポイントなんです。
かっこよく言うと
【その会話はなんの機能をしているか】
が明確であることが必要だというわけです。
英語文だと、What や How で始まる疑問文ではなく、疑問詞ならWhich のみか、いやむしろ、疑問文にせず、Please から始まる命令文や指示のような会話が求められるといったニュアンスです。
よく言われているのが
YESかNOで回答できる質問(クローズドクエスチョン)をビジネスの進行においては多用せよ。
というもの。
- どっちがベストか選んでほしい。
- ~を教えてほしい。
- ~であっていますか。
こうい質問という名の建設的な対話をすることをこころがけるというわけです。
そのためには、
1. まずは自分で1度考え、仮説の解を出しておく。
(「コレ」であってるか間違ってるかの二択だけで質問できる準備)
2. その場合の懸念点として想定できたことや、オプション案などを洗い出しておく。
(より質の高い返答を導きだすために複数の視点をあらかじめ顕在化)
3. より回答を確実な正解に近づける為に、もっとほしい情報があれば項目を出しておく。
(解に近づくための材料集めのもうひと押し)
このステップを質問という体で披露する
という感覚。 いうなれば、
毎日の上司との会話は、すべて企画プレゼンのつもりで対峙する
ということです。
1. だけ用意して質問できれば95点です。充分です。
こんなに考えたんですよ、。ここまで見えてはいるんですけどね、と企画をチラ見せするイメージ。
こうすることで
- 仕事も前進し
- 頭もきたえられ
- 上司に好評価
されます。まちがいなく!
意識ができるようになれたら、次の例くらい濃厚に「質問という名のプレゼン的対話」をするくらい下ごしらえしてから上司に声をかけてみよう!
<問答事例集>
ex.1 )
○○課長、今1分だけ質問よろしいですか。
さっきの会議で持ち帰りとなった点の確認結果をまとめました。もっともページビューが高いのは、スタッフの顔写真を載せてる店舗ページであることはまちがいなさそうです。なのでこれを充実させるべきと考えました。すると
・全クライアントにスタッフ写真の掲載を依頼する場合、カメラマンのアテンドに要する時間とギャランティはロスとなります。
これを捻出できない場合の代案として、
・100バリエーションから選べるイラストサムネイルを考えてみましたが、
営業部の観点も踏まえると協力してもらえる方針はどちらが現実的でしょうか?
そうだなぁ、イラストはマネタイズ化しにくいから営業部観点としては前者だろうね。前者での懸念点であるカメラマン数の問題は、他部署のカメラマンを借りれるから何とかできそう。ギャランティの再設計やスタッフ写真の拡張機能について議論を○○さんと進めてみてくれ。
ex.2 )
問い合わせが減少したのですが、広告のせいでなく競合のA社の新サービスのリリースタイミングのせいかと思いますが、他に考えられそうな要因って、○○○○や△△△、あとは□□の低下。これ以外に他に何か挙げられますか?
あぁ、そういえば似たような状況になった年が5年前にもあったなぁ。その時は△△△が要因だと判断し~~~という思いきった行動をしたな。△△△について今年の現場のエビデンスを集めて分析してみよう。
どうです?
もはや質問というか、
1つの議論や提案、立案というレベルですよね。
ただ、そのせいもあって、当人らの次のアクションまでがこのたった一回のやりとりで
決定&開始に至っています。
時短というのは、実はこういうことが本質であるのです。
いくら手や目を早く動かしても、仕事のフェーズそのものが次の段階に進むペースへと上がっていかなければ生産性向上とはなりません。
事がポンポン運べば時間に余裕が生まれ、時短と言われるのです。
(時短テクニック集は別のエピソードで紹介します。)
そして、身近なスキルとしてお勧めしている理由が更にもうひとつ!
質問スキルは「鍛えやすい」から身に付けやすい
実はこのスキル、
何でもない普段の生活や会話の中からはぐくめてしまうのです。
とても大事であり、基礎/基盤をなすスキルでありながら
なんと
鍛えやすいんです!
質問スキル/建設的対話の鍛え方
例えば、
コンビニのドリップコーヒーを飲んだとき……
「なんで、こんな本格的なコーヒーが100円なの?」
と問いをたて
「大量に仕入れて流通網の強みがあって最初からついで買いを狙って1日の売上を事前に決めておければ低価格提供は可能ってこと? そもそも豆の輸入元の国に起因する? 実は何が一番のイノベーションポイントなんだ?」
と問えるか。
たかが一杯のコーヒーも、こういう問いをたてられるかどうかが肝腎です。
この積み重ねがやがて、
「仮設立てやその検証、提案という態度からまっさきに思考する」という働き方の癖につながります。
上司との会話もこのフェーズからスタートできる様になります。なんかレベル高い感じしますよね
また、もうひとつ事例から。
雨の日の友人の服装(サンダルだった)を目にしたとき……
「お前なんでこの寒い雨の日にビーサンなんだよ?変わってるのか?」
と反応するのか
「もしやお前、靴好きでこだわり強いから、靴を濡らしたくなくてビーサンにした? それとも、既に水溜まりにハマって、はいてきた靴はだめにしたから、さっき買ったビーサンか?」
と、ひと呼吸、想像を走らせて問うのか。
どっちのアプローチで声をかけるかで、相手からの印象はまるで逆です。
「何も私のことわかってないくせに。。」
と受け止められるか、
(例えその想像が事実と異なっていたとしても)
「こんなにも私のこと想像してみてくれたんだ!」
と内心うれしく思わせられるかの違いがあるのです。
これは大きいですよね。
後者で進めばその後の自己開示も促され、結局その人との関係性は深まっていくでしょう。
これが意中の恋人にしたい相手に対しても同じことが言えます。
ただ「かわいい」「かっこいい」と反応するだけでなく、
そう思う理由や状況も複数パターン披露して、本人確認してみるだけで、まもなく距離はぐっとちぢまります。
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このように、質問する力が高まれば、
人間関係の構築にも影響を及ぼすほどの効果だと期待してもいいのです。
というか、良好になります。
というわけで、
社内のコミュニケーション(質問)は
全部コレ!
クローズドクエスチョン!
これだけで全てうまくいきます。
まとめ
新人ゆえの最初の当たり前
“質問をする”
この機会を最大限に活かしましょう。
-
「論理的思考力」
-
「建設的対話力」
-
「時短スキル」
・上司からも好評価
実はこの3つ
積み重ねて
磨き続けるべきスキルです。
一冊本を読んで今直面している問題は解決できても、さらに難易度の高い案件はやってきます。
この3つのスキルは、毎日の対話や生活シチュエーションの中で質問力の鍛練をしていく事で高め続けることが可能なんです。
すると、自然と「仕事のデキる若者」にはなれます。
何者でもなく、なりたいものも無ければ、デキる人くらいにはなってみてはどうでしょう。
きっとそのころには
なりたい姿や
やりたいこと
もしかしたらある分野で
ポジションを取っている者
になっているかもしれません。
あなたの船出と成長を心から願っています。
★★★
最後に
新卒一年目からバシバシ実践してほしいこの技術。ロジカルシンキングとしてセオリー通りにじっくり学びたい方にも、営業トーク術へも副産物として昇華させたい方にも。よりテクニカルな所まで。手元にこれがあればまずは安心です。