- 「推薦入試の仕組みをきちんと知りたい!」
- 「ぼく/わたし/うちの子 が狙える推薦入試ってあるのかなぁ?」
- 「〇〇大学はどんな推薦入試を用意しているの?」
- 「推薦入試の出願条件や選考試験内容を大学別に知りたい!しかもできるだけラクに!」
大学入試対策の塾長経験が7年あるぼくが、実際に生徒や保護者と進路相談や出願プランニングをおこなう際に使ってきたアイテムです。
みなさんご存じないのですが
こちらの2つ…
買えるんです !!
これを使えば、次の3点で恩恵を受けられます。
おおげさかもしれませんが「高校生全員に国からくばられればいいのに!」と本気で思います!
①.希望大学の推薦合格から逆算した「高校生活のおくり方」と「学習計画の立て方」を自力で決められる。(活用後 → この時期に〜が達成できれば推薦が取れるから、今はこれをがんばろう。)
②.進路探求において「可能性の幅」を広げられる。(活用後 → この情報を知ったおかげでこんな学部も受験候補にできるではないか!)
③.情報がほしいという理由だけで塾に通う必要がなくなる。(活用後 → 高額な教育費を捻出しなくても、あとはもうこれにそった準備をするだけなら自分でやれそう!)
『全国大学・短期大学 学校推薦型選抜年鑑 2024年入学者用』
『 全国大学・短期大学 総合型選抜年鑑 2024年入学者用』
この記事でわかること
■大学入試改革後の推薦入試とは
■自分の推薦入試 挑戦幅(可能性)を調べる手順
■本誌の活用の仕方
大学入試改革後の推薦入試とは
名称が変わったけど
推薦入試は「3種類の違い」
だけおさえておけばOK!
【学校推薦型選抜】←「指定校推薦」「公募制推薦」
【総合型選抜】←「これまでのAO入試のこと」
指定校推薦
その高校に大学から割り当てられた人数分だけ、高校側から大学に対し推薦してあげられる枠。
評定平均の基準があり、それを超えている学生が推薦される。枠への希望者を校内選考しその枠数分の上位学生が内々定。
その後、大学と入試選考を行い正式に合格となる。
(入試選考:面接などが主流だったが、近年は作文や簡易な学力試験などもセットで入試が行われる大学が増えている。2020年度から厳格になり指定校推薦者でも不合格になることもある。とはいえ他の2種の推薦に比べたらほぼ合格しやすいもの。)
つまり、評定(成績)を高1からしっかり取っていき、校内選考でライバルに負けなければほぼ合格。
公募制推薦(学校推薦型選抜の指定校推薦枠以外のこと)
大学が公表している評定平均値などの基準をクリアしている学生であれば、ほぼどこの高校に所属していも高校から推薦してさえもらえれば出願ができる。
同大学同学部であっても指定校推薦より基準とされる評定平均値が低いことも多い為、指定校枠の来ている高校に属する学生でも、指定校枠が無理そうなら公募制推薦者として出願するケースもある。
高校から推薦された者は大学が用意する入試選考を受け、合否が決められる。
(入試選考:小論文や面接、特定科目の学科試験など多岐にわたるが、AO入試ほど学部独自の試験パターンや選考過程の多さがあるというわけではない。)
国公立でも公募推薦をしている大学もある。
AO入試(総合型選抜)
出願基準に評定平均値を含めない学部の方が多い。その代わり学部学科独自の出願条件が様々にあり、高校からの推薦でなく個人での自己推薦として出願可能なものがほとんど。
(入試選考:公募制より間口が広いことから、選考過程や選考試験内容はより複雑でヘビーなケースも多い。また、試験日程を複数設けて、何回もチャレンジできるようにしている大学も多い。公募制同様、結局、入試選考の結果重視で合否が決められるという点では指定校ほど合格性の高い推薦ではない。小論文、グループディスカッション、面接、プレゼン、課題作成など一見、就職試験みたいなテイスト。)
大学学部学科単位でこの3種をすべて用意しているかどうかも様々です。
選考試験内容や日程なども同大学でも学科単位で異なります。
ひとつひとつ大学のホームページからこういった個別/特有な情報を調べあげ、比較し、自分のチャレンジできそうな推薦入試方式を見つけ出し、そのための勉強の優先順位をつける……
想像するだけでげんなりします。
学校の担任の先生もこういうことはしてくれません。
なのでみな塾にいくのです。
でも実は、正しくて扱いやすい情報さえ手元にあれば、家族で準備できないこともないんです。
そこで、
『全国大学・短期大学 学校推薦型選抜年鑑 2024年入学者用』
これらを用いて情報を得て「推薦入試に挑戦できる可能性」を探る手順をご紹介します。
推薦入試への挑戦幅(可能性)の調べ方
手順1:評定平均値を計算しよう
「評定」というのは成績通知表内の数値です。それを学期ごとに平均値を出してみます。高校によって、5段階評定だったり10段階評定だったりまちまちですが、最終的には5段階換算してください。
(一学期は英語が「4/5」、数Ⅰが「4/5」、数Aが「5/5」、古典が「5/5」なら、この学期の評定平均値は「4.5」となります。)
高1の一学期(前期)から高3の一学期(前期)までの全7学期(もしくは5学期)分の平均が推薦入試で使用する評定平均値と考えましょう。※三学期目の評定はその学年トータルからの平均で成績表をつける高校もあるので、自分の高校の成績の出され方は確認しておきましょう。
例えば、高1の評定平均値が高くても、高2から高3にかけて下がってしまえば、全体の推薦入試に使う評定平均としてはそんなに高くなかったりといった具合です。
いま、例えば三期制高校の2年生のニ学期の成績表が出ている方なら、ここまでの5学期分の通算の評定平均値を出してみれればここではOKです。
(3.8+4.2+4.3+4.0+3.7)÷5 = 4.0
手順2:通っている高校の現高3生の代で保持できていた指定校推薦枠のリスト表を閲覧しよう。
その高校にはどこの大学から推薦枠が来ているのかという大学学部学科名簿ですね。
進路指導室などに持ち出し禁止で掲示されてるケースが多いかもしれません。
ただこれは高校にとってはデリケートな情報なので、生徒に開示していない高校もあれば、太っ腹で配ってくれる高校もあったり、3年生の三者面談のときにしか閲覧させてもらえなかったりルールがさまざまです。
- 担任の先生か進路指導担当の先生に確認したり、お願いしたり。
- 先輩のツテを使って入手できないか。
- 進路指導室や受験情報室をチェックしてくる。
あらゆる手をつくして指定校枠のラインナップを獲得しにいきましょう!
(たとえ昨年のものでも十分参考にできます。)
手順3:受けたい学部学科の指定校枠がリスト表の中にあるかチェック
志望大学が決まっていなくても「調べてみたいな」くらいの気持ちの惹かれ方をする大学で構わないので、リストの中から4校以上はピックアップしてみましょう。
このときネームバリューとしての学力イメージは無視してください。
学部や学科に惹かれるかどうかを選択の基準にしてください。
(進路の悩み方がわからない場合はこちらの視点をぜひ参考にしてください。↓)
そして、選んだ各枠における
- 推薦できる人数
- 推薦基準で定められた評定平均値
をチェックしてみてください。
(学校がメモしてもいいという開示ルールならぜひ写しておきましょう。)
もしかしたら、手順1 で計算したあなたの現時点での通算評定平均値でクリアしているものもあるかもしれませんし、あとちょっとで達しそうな枠もみつかるかもしれません。あるいはひとつもリストの中の大学や学部には興味がわかないかもしれません。もしくは、こんなにあるならどれかは自分の枠にできるかもしれないと解釈するかもしれません。
ここで大事なのは、指定校推薦枠を狙うという道筋は自分にとってアリなのか、ナシなのかという心の声に耳を傾けることです。
狙うなら、基準値に対して
自分の評定が「+0.3」ポイント
はほしいところ。
これを目安にしてみてください。
そのうえで
手順4:「指定校枠は狙わない or 狙うけど万が一… のケースはどうするか」を調べる
以下の3ケースにそなえ調べます。
ここでいよいよ年鑑の出番です。
ケースA:希望する学部の枠は高校に来ており、かつ評定平均をみても狙えそうなことがわかった。しかし人気の大学学部みたいで自分より評定が遥かに高い同級生が同じ学部の推薦枠を希望してきそう。
ケースB:このまま残りの各学期の定期試験頑張っても全体の評定平均値となると基準値に届きそうにない。
ケースC:そもそも行きたい大学の枠が自分の高校には来ていない。
なくはないです。これらのケース…
じゃあ、指定校がダメそうなら
「自分には一般入試しかないか」
と即断するのはまだ早いです!
公募制推薦(学校推薦型選抜の指定校以外)とAO入試(総合型選抜という名の自己推薦)をその学部学科は用意しているかどうか。
これらの存在そのものや、調べ方を知らないで受験機会をロスしている学生や、教員が多すぎる!本当に!
これを調べてからにして!
手順3まではやれるけど4をやらない。
だから4をやるためのアイテム を拡めたいのです!
もうひと手間だけ、公募やAOの出願条件と試験内容を調べておきましょう!
気になる大学学部学科のこういった情報に早期に出会え、かつ出願条件や選考試験内容が、自分に準備できそうかどうかが分かった場合、
いきなり一般入試の勉強にふりきるより、推薦試験の準備となる勉強も両立できないかと考えてみてほしいのです。(両立といっているのは、公募制推薦やAO入試は推薦群と位置づけられるものの、指定校より不合格者は当たり前に出るからです。不合格になると最後は一般入試になるのでその備えはゼロでは危険な為です。)
そしてこの手順4でこそ今回紹介させていただくこの2冊がものすごく役にたつのです!
『学校推薦型選抜年鑑』と『総合型選抜年鑑』の使い方
載っている情報量と一覧性の高さ
公募制推薦/AO入試 の
- 募集定員
- 出願条件
- 試験内容
- 出願日
- 試験日
- 前年度出願数
- 倍率
など一覧表になって、どの大学も同じをフォーマットで掲載されています。
しかも学科別にです。
比較しやすい!
整理しやすい!
前年度の情報でもこれを参考にするだけで挑戦できそうな推薦入試枠に出会えることはよくあります。
注目すべきは出願条件にある評定平均値。
指定校の基準値より低かったり、GMARCHレベルの大学でも学部によっては3.7あれば出願可、なんてところもあったりします!
こういうのを知っているかいないかで受験機会(いきたい学部を様々な入試方式で受ける続ける回数自体そのもの)を増やせるか否かにかかわります。
すなわち知ってさえいれば、合格できる可能性がそもそも上がるということなのです。(数打てばあたる、ではないですがどうしても行きたい一校があるのなら、指定校も公募もAOも一般も勝負できるならば、全部勝負できるほうが悔いのない受験と言えますよね)
情報検索、比較という点でも扱いやすい仕様
本誌の検索性
巻頭のINDEX(目次、索引)では
☑️地域別に大学名あいうえお順で検索できる。
☑️評定平均値別に大学名検索もでき、気になる大学のページがすぐわかる。
※同じ大学でもこっちの学部はあるのに、そっちの学部では公募制推薦を用意していない、なんてことも普通にあります。
『学校推薦型選抜年鑑』で公募推薦の有無を調べたが掲載のなかった学部学科が、次は『総合型選抜年鑑』の方で調べてみると掲載していたりします。
公募は無いけどAOには募集枠がある
なんてケースはよくありますし、その逆もあります。
もちろん両方用意している学部学科も多く存在します。
出願条件と試験内容を要チェック
例えば、出願条件に「英検準二級以上を合格していること」とあった場合、
「今から勉強し、出願日までに合格が取れそう。」
「チェレンジしがいがある。」
と感じたら、勉強の優先順位は英検用のテキストを買って勉強を始める、となりますよね。
さらに試験内容は「事前に課題レポートを大学に提出し、試験日当日は面接と送付済みの課題レポートの内容についてスピーチ」となっていたとしましょう。
もしこれを知った時点が、高2の夏や高1の夏だった場合、
次年度の選択科目を決める際の決め手が
「レポート記述力を鍛えたい」となり、
「だから「国語表現」/「小論文」を選択しよう。」
となりますよね。塾でも受講科目に小論文などを加えることにもなるでしょう。
この様に一般入試の前に自分がチャレンジできる入試機会があることを知ることで、勉強の目的と動機を膨らませ、自分に必要な学習内容に最適化していけるのです。
★★★
以上のように、この2冊さえ手元にあれば
自力で、時間をかけずに、正確に
推薦入試 挑戦幅(可能性)を調べることができ、
今後の勉強方針や受験戦略がクリアになるのです。
ぜひとも早いうちに「情報」と出会い、
わくわくした高校生活、進路探求を進められるよう心から応援しています。
ここまでお読みいただきありがとうございました。